クライアント様の訃報を聞いて——遺言書が“間に合った”という安心

こんにちは、相続コンサルタントの磯野和恵です。

先日、あるお客様からご連絡をいただきました。
「父が亡くなりました」——と。

そのお父様とは、半年前に公正証書遺言を作成するために一緒に公証役場を訪れ、私はその際、証人として同席いたしました。

今日は、その大切な思い出と、私が改めて感じたことをお伝えしたいと思います。

うなぎを美味しそうに召し上がっていたあのとき…

遺言書の作成が終わったあと、「せっかくだから食事でも」と誘っていただき、ご家族と一緒にうなぎをいただきました。

80代後半のお父様はとてもお元気そうで、「こんなにしっかり召し上がれるなんて、すごいなあ」と私も安心していたことを覚えています。

それだけに、今回の訃報には驚きと寂しさを感じました。
あの日のご様子が、今でもはっきりと心に残っています😢

遺言書が”間に合って”いたことに、安堵

ご連絡をいただいたとき、真っ先に思ったのは——

「遺言書が間に合って本当に良かった」

という気持ちでした。

そのご家庭では、遺言書がないと、間違いなく”争族”になっていたと思います。

娘さんのお話ですと、遺言書を作成した後、みるみるうちに弱っていかれたそうです。

まるで、自分の仕事は終わったのだという感じで……。

ご自身の経験から、子どもたちには争わせたくない、というお気持ちが強かったのだと思います。

優しいお父様だったので、遺言書は残されたご家族への“最後の愛情表現”だったのかもしれません✨

遺言書は、”もしも”のその前に

相続のご相談をしていると、

  • 「そのうち書こうと思ってる」
  • 「まだ元気だから大丈夫」
  • 「縁起でもないから、まだいい」

という声をよく耳にします。

でも、“そのうち”がいつ来るかは誰にもわかりません

あの時、「今、やっておきましょう」と背中を押せたこと。
そのご判断をしてくださったご家族に、心から拍手を送りたいです👏

体調を崩してから慌てて書こうとしても、間に合わないことがあります。
判断能力が低下してしまうと、法的に有効な遺言書を作成することが難しくなることもあります。

だからこそ、元気で判断能力があるうちに準備しておくことが何よりも大切なのです。

遺言書は「想続」を形にする一通

遺言書は、自分のためだけのものではありません。
「残されたご家族への思いやり」であると、私は思っています。

私が大切にしている言葉に、「想続(そうぞく)」があります。

「相続」が財産を受け継ぐことだとすれば、「想続」は家族の想いを受け継ぐこと

遺言書は、まさに「想続」を形にする一通だと思っています。

きっとあのお父様も、

  • 「子どもたちに迷惑をかけたくない」
  • 「元気なうちにできることはしておきたい」
  • 「家族には、争わずに仲良くいてほしい」

というお気持ちだったのだと思います😊

関連記事もぜひお読みください

遺言書や生前準備について、詳しく書いた記事はこちらです。

親が元気なうちに話しておきたい3つのこと〜父の認知症から学んだこと〜
父の認知症の経験から学んだ、生前準備の大切さをお伝えしています。

事前にできる相続対策|「相続人の確認」が大切な理由
相続準備の第一歩、相続人の確認についてお伝えしています。

生前戒名をつけました〜戒名は亡くなってから、と思っていませんか?〜
私自身の生前準備の体験をお伝えしています。

最後に|その人らしい最期を支えたい

お父様のご冥福を、心よりお祈り申し上げます🙏

遺言書の作成に関わらせていただいたこと、信頼してお任せいただけたことに、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。

この経験を通して、「その人らしい最期を支える相続サポート」を、これからも大切にしていきたいと感じました。

「自分の家族にも遺言書を残したい」
「親にどう切り出せばいいかわからない」
「何から始めればいいか不安」

そんな方は、お気軽にご相談くださいね😊

個別相談のご予約はこちら

この記事を書いた人

アバター画像

磯野 和恵

「ヒバリのそら」代表、磯野和恵(いそのかずえ)。

1970年5月生まれ。東京都練馬区出身の相続診断士。相続コンサルタント。

外資系IT企業の経理・秘書・コールセンター。
2009年 心理カウンセラー活動業務を経て、自身が経験した相続で生じる家族問題へのサポートを強く願う。

2021年に相続診断士の資格を取得。
2023年4月 相続コンサルティングオフィス「ヒバリのそら」を設立。
「笑顔の相続を迎えて欲しい」という願いを込め、家族全員が合意した遺言書を決める〝家族会議支援〟。

相続に強い税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルティング・ファイナンシャルプランナーとチーム連携して、本人の不安や困り事の相談に乗る。

本人も気づいていない想いや希望に、寄り添い引き出すヒアリング。

問題を見つけだし解決へのロードマップを示すことに定評があり、自身も天職とやりがいを感じている。

家族が笑顔で相続を乗り越え、助け支え合える関係で居続けられることを強く願い「みんなが笑顔になれる相続」へと活動する。